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インフラのアウトソーシング:大規模リースを活用したリターン創出

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重要なポイント:

  1. 所有権モデルの変化。資本集約性とオペレーションに伴う複雑性により、資産所有からリースや第三者所有モデルへの移行が進んでおり、インフラ投資家にとって投資機会が広がっています。  
  2. インフラに類似した特性。設備リース・プラットフォームは、重要資産に裏付けられた長期契約に基づく収入と構造的なマクロ経済要因と連動したコア・インフラとしての特性を提供することができます。  
  3. 変化を推進する圧力。電化ニーズの増大、規制強化、競争の激しいサプライチェーンという要因が同時発生してその影響が増幅されており、多くのサービス事業者が自社のバランスシートだけでは対応できない資金需要が生じています。  

インフラ事業者は、柔軟性の向上と長期成長を支えるために、所有権とオペレーションの分離を進めておりその結果、機関投資家にとって、大規模なインフラ関連リース・プラットフォームへの魅力的な投資機会が生まれています。  

新型コロナ後の利益率圧迫が根強く残っているなかで、電化の義務化と規制強化により、インフラ市場全体でより多額の資本投資が必要となっています。設備費が増加していることから、多くの事業者はバランスシートを守り、所有権を持つことの正当化に苦慮しています。リースは、事業者にとって、貴重な資金を投じることなく、柔軟性を維持し、技術革新のスピードに対応できる実用的な手段となります。  

事業者は、必要不可欠な機械をリースに移行し、資産の購入、管理および再配置をより効率的に行える大規模な専門業者に保守をアウトソースするケースが増えています。  

大手リース事業者は、個々の事業者では対応できない規模と購買力を備えており、このため、場合によっては、総所有コストが自社所有の場合と比べて最大10%低減し、しかもリース支払いを長期にわたり分割できます。新型コロナ禍で信用力が低下した多くの事業者にとって、リースはもはや選択肢というよりも、必要不可欠な手段となっています。  

投資家にとって、リース・プラットフォームは一般的に、従来のインフラが持つレジリエンスと、アクティブ運用による高いリターンの可能性を併せ持った存在と言えるでしょう。キャッシュフローは、必要不可欠なサービスとインフレ連動型長期契約が土台となっていますが、リース・プラットフォーム自体は往々にして規模が小さく、成熟しておらず、アウトソーシングの拡大や所有権の集中化が進んでいることから、成長の余地が生じています。  

インフラ・アウトソーシングへの移行を後押しする要因  

インフラ分野において、対象セクターと対象地域が拡大していることから、資産の所有権と保守業務のアウトソーシングは、これまでの限定的な取り組みからメインストリームに変化しつつあります。こうした変化は、運営面、財務面、構造面における複数の圧力が重なり合った結果生じているものであり、その導入は航空輸送、鉄道、港湾などの資産集約型サービス分野全般で加速しています。  

オペレーション的に見ると、アウトソーシングを行うことで、サービス提供者は自社の強みに集中できます。インフラ事業では、複数の拠点と法域にまたがる、規制対象で高度な技術を備えた複雑な機材群を管理する必要性がますます高まっています。所有権と保守を専門リース事業者に譲渡することで、複雑な業務が軽減され、経営陣は資本配分ではなく、業績、安全性および顧客満足度向上に集中できるようになるでしょう。  

バランスシートの柔軟性も、同様に強力な推進要因です。重要設備を所有するには、多額の初期設備投資が必要であり、その資産価値は基礎となるサービス契約の範囲をかなり上回ってしまうことがあります。リースは、より実用的な代替手段であり、事業者は契約期間をサービス契約と一致させる一方で、資本コストを削減して財務の健全性を維持できるようになります。信用条件の厳格化に直面する多くの事業者にとって、こうした柔軟性は一段と重要になってくるかもしれません。  

図1. 所有権の移転  

資産の移転が加速しており、それに伴い投資機会が生じています。  

新型コロナ後に起きたサプライチェーンの混乱は、インフラ・アウトソーシングへの移行をさらに後押ししています。

新型コロナ後に起きたサプライチェーンの混乱は、インフラ・アウトソーシングへの移行をさらに後押ししています。  

機器の不足とメーカーの生産能力という制約を受けて、自社調達は段々と非効率でコストがかかるようになっています。サプライヤーとの関係を確立し強力な購買力を基盤とする大規模なリース・プラットフォームは、スピード感を持って資産を調達して保守を行う上で優位な立場にあることが多いのです。一方、個々の事業者は、一部のセクターで新規設備の導入に12~24ヵ月の遅れが生じる場合があり、これがオペレーション・リスクとサービスの中断を引き起こす状況となっています。それに加えて、資本集約度の高まりはさらなる圧迫要因となっています。  

これらの動向は、循環的な反応ではなく、構造的な変化を示唆しています。資産コストの上昇や規制強化、およびオペレーションの複雑化が進む中、所有権は、資本や規模をより効率的に管理できる専門プラットフォームに移行されつつあり、インフラ周辺サービスの提供方法も形を変えつつあります。  

2026年5月時点で、アウトソーシングを後押しする要因は、持続的であるだけでなく、一段と勢いを増しています。電化と規制強化が重なり、多くのインフラ・セクターでは多額の設備投資需要が生じており、多くのサービス提供会社がその負担を吸収できない状況となっています。  

電化は重要な推進要因です。例えば、運輸セクターでは、排出量削減のために規制当局がディーゼル機器を電動機器に置き換えるように義務付けています。この移行は長期のサスティナビリティ目標の達成を後押しするとしても、車両のコストが大幅に増えかねません。電動機械は高度な技術が取り込まれているため、従来のディーゼル資産よりも初期費用がはるかに高くなる場合が多いです。  

規制の変更により、交換サイクルが短縮化され、こうした状況がさらに悪化しています。欧州の一部では、重要な空港設備は交換期間が従来の20~25年から、現在は10~15年に短縮されることになりました。こうした事態を受けて、再投資の必要性が高まり、利益率が依然として圧迫されているまさにその時期に、足元の資本集約度が高まることになります。多くの事業者にとって、必要な車両・機器の更新の規模とペースは、単純に見てもバランスシートの能力を超えています。  

実際のデータもこれを裏付けています。航空機地上支援機材(GSE)では、市場におけるリースの普及率が過去10年間で大幅に上昇し、これは、構造的な経済要因が所有モデルをいかに急速に変えられるかを如実に物語っています。市場全体でコストと規制を巡り圧力が高まっていることから、この傾向はさらに加速する可能性が高いでしょう。  

図2. 世界のフルサービス型リース(FSL)市場の普及率:過去実績と予測  

世界GSE市場におけるFSLの普及率(2015~2050年)  

世界GSE市場におけるFSLの普及率(2015~2050年)

ただし、その普及の度合いは一様ではありません。これらの資産は日常のオペレーションに不可欠であるため、多くのサービス提供会社は依然としてアウトソーシングと管理権の喪失に対して警戒感を示しており、そのため一部の事業者はより段階的に移行をすすめています。  

これらの事業は、長期的な顧客関係、資産中心のビジネスモデル、CPI連動型の収入、そして同様の重要システムへのアクセスというメリットを享受しています。

資産所有はインフラに類似した特性を持つ  

投資家にとって、こうした動向により、機器リースと資産所有プラットフォームにおける成長中かつ持続性のある投資機会が生じています。これらの企業の多くは、重要なインフラ・システムのサプライチェーンの深部に位置しており、空港の運営を支える地上支援機材、港湾での貨物運搬を担う荷役機械、および鉄道や公益事業ネットワークの保守を行う車両・機器を提供しています。これらの企業は、従来のインフラ資産よりも個々の規模は小さいとはいえ、日常のオペレーションにおいては劣ることなく重要な役割を果たしています。  

これらの事業は、長期的な顧客関係、資産中心のビジネスモデル、CPI連動型の収入、そして同様の重要システムへのアクセスというメリットを享受しています。  

世界全体でGSEのアウトソーシング率は2015年の約6%から2025年に約12%に上昇し、この数値は今後も上昇し続けると見込まれています。

この投資機会の中核となるのは、リースから生じるキャッシュフローの予測可能性です。設備リース・プラットフォームは一般的に、顧客が結んだサービス契約と緊密に連動した長期契約に基づいて運営されています。航空輸送、グランドハンドリング、およびその他のインフラ・サービスなどのセクターでは、これらの企業は、大規模なインフラ資産のサプライチェーンに直接組み込まれています。リース契約は、これらの期間に一致するように設計されており、明確な契約収入を生み出し、それが重要インフラの継続的なオペレーションに直接結びついています。  

設備リース分野では、強力な保守能力を備える専門プラットフォームは特に高いレジリエンスを備えている。こうした事業者は、競争の激化や顧客離れに直面する総合型リース会社と比べて、一般的により強固な競争優位性と高い収益性を有しています。  

CPI連動型の価格設定により、キャッシュフローの安定性をさらに高めることができます。交換コストが上昇する中、インフレ連動は実質リターンの維持に寄与し、時間の経過とともに利益率が低下するリスクの低減に役立ちます。こうした特徴は、収益よりもコストの調整上昇ペースが収益の増加よりも速く進み、さらに設備更新や資本再投資サイクルが短縮短期化されしている資産本集約型の事業環境において、特に効果を発揮します。  

基盤となるサービスの持つ必要不可欠な性質も、支払いの持続性を支える一因となっています。地上支援車両、手荷物処理システム、輸送車両などの設備は、日常のオペレーションに欠かせない存在です。その結果、オペレーションや財務面で困難な状況に遭遇しても、通常はリース料の支払いが優先されるため、契約に基づくキャッシュフローの安定性が強化されています。  

予測可能性は、契約だけでなく、資産自体に裏付けられています。新型コロナ後のサプライチェーン混乱により、設備不足が慢性的に発生し、良好に維持管理された資産の再配置価値が高まっています。契約が終了した場合、資産は新規設備の調達よりも効率的に再リースや再配置が可能であり、ダウンタイムを最小限に抑え、キャッシュフローの継続性を確保できます。  

機関投資家にとっては、こうした投資機会は魅力的です。設備リースおよび資産所有プラットフォームは、必要不可欠なサービスの提供会社が中断することのできない重要インフラによって支えられた、コアのインフラ同様の、契約に基づく収入、インフレ連動、および資産のレジリエンスを提供することができます。これらの影響力が強まっていることから、資金面で制約のある事業者から、規模が大きく資金力のあるプラットフォームへの資本の流れは、今後さらに拡大していくと見込まれます。  

これらの市場環境の変化が投資ポートフォリオにどのような影響を与える可能性があるかについてご相談を希望される場合は、お問い合わせページからフォームにご記入ください。グローバル・クライアント・ソリューションズ・チームの担当者よりご連絡いたします。  

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Josh Crane

Josh is responsible for advancing IFM’s investment activities in Australia and Asia-Pacific, covering the origination and execution of transaction opportunities and managing platform investments.

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Thomas Yates

Thomas Yates is a Senior Associate in Infrastructure who joined IFM Investors in January 2024. He is involved in infrastructure origination, transactions and asset management, with a focus on investment analysis, market research, and the preparation of investment proposals and investor reporting.

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